自キ活一年目でやったこと
こんにちは、フェンネルです。
普段は3DCGとかキーボード設計とかRTAとか動画制作とかレースゲームとかやってます。
ちょうど大体去年の今頃に自作キーボードというものを知り、知見を深めたりキットを組み立てたりGBに参加してみたり基板設計をしてみたり......まあ見事に沼にハマりまして。今回のブログはこの一年でやってきた自キ活を振り返ってみたいと思います。
~目次~
今年購入した自作キーボードキット
今年購入して組んだり組まなかったりしたキーボードたちを書いておきます。
Pistachio_ver2
らてさんが製作、販売されていたPistachioのステンレス筐体バージョンです。
自作キーボードだと少し珍しいJIS配列の左右分割キーボードになっています。
ビルドガイドには初心者向けではないとの記述がありました。
私が初めて組み立てた自作キーボードです。
外周にアルミテープを貼るMODをしていますが、これがいい感じにスイッチの打鍵音を中にこもらせてくれていい感じです。
Zoom65
遊舎工房でGBされた後、通常販売されたので購入。
All in Oneキットであり、遊舎工房公式のわかりやすい解説動画のお陰で難なく完成。
キースイッチやキーキャップ、ケーブル、キャリングケースまでもが付属してこのお値段なので、カスタムキーボード初心者の方におすすめです。
沼に沈めたい知人におすすめしたところ、なんとか購入まで至らせられました。
彼がGBで買った後に私は通常販売で購入したので、私のほうが先に発送されました。彼に睨まれましたが私のせいじゃないです。
Zoom65 Oliviashop.yushakobo.jp
Zoom65は付属したスイッチをルブしたり、キーキャップを変えてみたり、ちょびちょびカスタムして遊んでいます。
BrownSugar Flex
後に紹介する限界技術鍵盤というサークルにて設計した、後に紹介するEchinacea110というキーボードの着想元であるBrownSugar Flexです。
設計者のKoktohさんから購入しました。
このキーボードはいくつかのパーツごとにモジュール化されているため、自由にレイアウトを変更することが可能です。
すべて結合させれば100%近いキー数になり、最小構成では30%キーボードにもなり得ます。
現在はパーツが集められていないので(主に大量のキーキャップとスイッチ)、まだ組むことができずにいられますが、本来の購入目的である、Echinacea110の設計に向けた研究用途として、ちょくちょくいろいろいじっているので、そこから得られた知見も多く、購入してよかったと感じています。
後日boothでの在庫もなくなり、再販予定はないとのことでしたので、このタイミングで購入することができて幸運でした。
今年購入したスイッチとキーキャップ
キーボードを組む過程で購入したキースイッチやキーキャップをざっくりと紹介します。
コメントはあくまで私の感想です。
Gateron 3 Pins G Pro White Linear Silver Switches
Pistachio_ver2を組むにあたって遊舎工房にて購入。
購入理由は単純明快。コスパがいい。
Gateron 3 Pins G Pro White Linear Silver Switchesshop.yushakobo.jp
私は値段も変わらなかったので、なんとなくTwo Stage Springの方を買ってみました。
特徴としては、35gのリニア3ピンスイッチといったような感じです。
値段の割にチープさは感じず、非常に満足です。
最近G pro SwitchはバックライトLEDをより広げるv2(2.0?)が発売されたらしいので、そのうち試してみたいですね。
Pearlio™ Switches / Linear
後に紹介するSantolina9を組むにあたって遊舎工房にて購入。
Santolina9が比較的小さいマクロパットであることから、せっかくなら話題の超高級スイッチを使ってみようと思い買ってみました。
Pearlio™ Switches / Linearshop.yushakobo.jp
リアルウムピェな自己潤滑性マシマシ透け透けリニアスイッチです。
触ってみての感想ですが、滑らかさは油王ですら凌駕していました。ステムがヌルヌルになるだけでここまで違うのかとは正直驚きました。にしても高いです。
ハウジングがポリカとナイロンなので、割と高めの打鍵音です。POMとかだったらまた違ったのかなぁとか思いつつ、潤滑性を保持するにはこの組み合わせが良いんでしょうね。
Alpaca スイッチ
後に紹介するChervil8ORを組むにあたって遊舎工房にて購入。
かつてはその優秀さ故、水王登場までリニアの市場を独占したといわれるそのスペックを試してみたく買ってみました。
ステムのグラつきも比較的小さく、62gという重さも個人的に高評価です。
しかし、これはポリカハウジングあるあるなんでしょうが、スイッチプラーで引き抜く際にトップハウジングを割ってしまいました。現在彼はスタビ入りのChocスイッチのような、ルブしてないスタビのような、カチャカチャ音を奏でてくれています。
Durock POM Linear Piano
こちらも同様、Chervil8ORを組むにあたって遊舎工房にて購入。
遊舎工房で触れるお試しスイッチで気に入ったので買ってみました。
Durock POM Linear Pianoshop.yushakobo.jp
私はLubedバージョンを購入しました。なかなかなめらかで、少し低めの打鍵音も好みです。値段もそんなに高くないので、今後も各所で使っていきたいスイッチですね。
Corsair PBT DOUBLE-SHOT PRO Keycaps
Pistachio_ver2を組むにあたって遊舎工房にて購入。
ビルドガイドにて、らてさんがおすすめされていたものを鵜呑みして買いました。
Corsair PBT DOUBLE-SHOT PRO Keycapsshop.yushakobo.jp
Pistachio_ver2のJIS配列という利点を活かせるJIS配列キーキャップです。
この値段でありながら、PBTダブルショット1.5mm圧で、チープさは感じません。
LEDもきれいに透けてくれて、Oリングが付属するので、かなりコスパの良いお得なキーキャップセットです。
CHERRY MILKSHAKE™ PBT Dyesub Keycaps Weird Base
以前からずっと欲しかったMILKSHAKEがInstock販売されたので購入。
このセットでしか見ることのない、独自のフォントが使用されたWeird Baseを買ってみました。
この可愛らしい見た目が最高ですよね。
現在はZoom65に装着して使っていますが、かなり所有欲を満たしてくれます。
ノベルティも多いので、様々なキーボードに使用できます。
唯一問題があるとすれば、私がこのフォントに見慣れてしまったことですね。初見のあの不思議さはもう感じられない......
今年参加したGB
自キ活一年目でいきなりGBのシステムとその配送までの期間の長さを受け入れ、3つも参加してしまった記録を記しておきます。
MDA Future Suzuri
2021年の12月初頭、今まで使っていたキーボードから大きくレイアウトが変わらないものを求めて、Pistachio_ver2を購入、組み立てをしました。
しかし、2022年になった頃には40%キーボードの可愛さを知ってしまいました。
2月には自分で40%キーボードの基板設計を始めるのですが、その話は一旦おいといて...... 2021年年末。最高にデザインのイカした40%キーボード向けのキーキャップGBが開始されました。
[GB] MDA Future Suzurishop.yushakobo.jp
大量のコンベックスキーや、ノベルティ。1Uの機能キーが揃ったキーキャップセットは他にあるでしょうか。
その機能性や配色等デザイン。そこに魅入られ、即刻GB参加。新型コロナウイルスの影響で大陸からの発送が遅れていますが、私の中で現在エンドゲーム/キーキャップ部門、暫定一位です。
GB期間当時は金銭的余裕がなく、Legend Kitしか購入できませんでしたが、もしExtra販売が行われたらBlank Kitも購入したいです。
Zen Pond IV
遊舎工房ストアページを見るたびに覗いてしまう「終了したグループバイ」カテゴリー。その中でも別格に美しく輝くZen Pond III。終了してしまえばどうあがいても手に入れられないGBというシステムに、もっと早く知っていればという悔しさを噛み締めていた2022年1月...... まさかのこのタイミングでGB第四段開始です。
[GB] Zen Pond IV (SA & Cubic)shop.yushakobo.jp
私は上画像の黄色い1U Cubicを購入しました。
本当に美しく繊細なレジンに踊る金魚は愛らしくて仕方ありません。想像の100倍丁寧な梱包に包まれたこれを開封したときはあまりの造形のクオリティに息を呑みました。
現在マクロパッドSantolina9に取り付けて、立てかけた状態で鑑賞していますが、Cubicにして良かったと感じています。上や横から見やすくていいんですよね。
Jelly KeyのGBはまた機会があれば参加したいですね。
Cisne Keycap
私を自キー沼に沈めてくれた尊敬すべき知人の彼が、Cisne KeyboardのGBに参加しています。そのCisneのオプション品としてオリジナルキーキャップがあるのですが、そのキーキャップオプションにだけ相乗りさせてもらいました。
Cherry Profile R3 1.25Uという、Cisne等エルゴ系左右分割キーボードにしか使わんやろという不思議なキーキャップです。(あたりまえ)
PVDカラーのアルミキーキャップに惹かれて参加。届くのが楽しみです。
今年設計したキーボード
今年、基板設計をしたキーボードを現在の進捗とともにまとめておきます。
紹介する順番は私の所属、管理しているディスコードサーバー(進捗報告鯖(名刺(Santolina9)の表記ではProgress Report Server))でのチャンネル表示順なので、設計順ではないことをご了承下さい。
また、本ブログ中に掲載されている画像はすべて開発中のものであり、製品版では異なる場合があります。ご了承下さい。(まあ発注出来ればの話ですが)
Herb Key
私個人名義で基板の設計をしているキーボードブランド「Herb Key」。その一覧です。
Tester88(没)
次項のTester58の元になったキーボードであり、私が初めて構想したキーボードです。
今見るとSUGOI DEKAIです。Testerの名前の由来は中心に広く設けられたキースイッチテスターエリアですね。
「キーボードにスイッチテスターついてたら面白くね?!」ってな感じのノリで構想した記憶があります。左右端のMacroキーからは、キーキャップの入手性なんて言葉を知らない初心者感満載の雰囲気が感じ取れます。
上図の通り、マウント方法はアクリルガスケットもどきを採用する予定でした。
この頃はとにかく知識がなく、ガスケットマウントすらあまり理解していませんでした。
レイアウト、マウント方法、サイズ、コスト。こんな感じの理由からこのキーボードは没になりました。
Tester58
Tester88のGL516互換バージョンです。当時はサリチル酸主催GL516デザインコンテストが行われていたので、デザインガイドを見ながらなんとか設計してみたキーボードです。
左右の忌々しいMacroキーが消え去り、5x16Uに収めました。
中心部にはTesterエリアが配置されていますが、全キーソケットがPCBにあるので普通にスイッチとして使えます。(もはやTesterとは何なのか......)
そしてなんとこのキーボード、GitHubにてデータが公開されています。金銭的余裕がなく、発注~動作確認ができていませんが、沢山の人に協力していただいたので、なんとか発注直前までは持っていくことができました。
もし興味(度胸)がある人はぜひ作ってみてください。
Mugwort66(没)
Tester88の左右分割バージョンとして設計する予定だったMugwort66です。
このキーボードの設計はここで終わっています。というのも、左右端の忌々しいキーレイアウトが理由なのもありますが、これを設計しようとした当時、左右分割キーボードの設計知識が私にまったくなかったからですね。
なのでしばらく温めておいたのですが、後に紹介するColeusにその役割を全うさせることができたので、結果的に没になりました。
ちなみにMugwortは日本語で「よもぎ」です。
Watercress45
Jones配列を踏襲した、オーソリニアに近いシンメトリカルなロウスタッガード40%キーボード。Watercress45です。
私が人生で初めて設計した40%キーボードです。
上記でJones配列を踏襲した、と書いていますが、キーレイアウトを思いついた時点ではJonesというキーボードの存在は全く知りませんでした。
この配列を思いついてから、様々なキーボードの設計データを漁るうちにNishio TakeshiさんのJonesにたどり着いた。という経緯です。
やはりこの世の便利なものや優れたものは思いついた時点でほぼ確実に先駆者がいるものなのですね。
Jonesの設計理念解説のページで配列自体の利点はNishio Takeshiさんが詳しく論理的に解説されているのでここでは省略します。
私がこのキーボードで目指した物理配列以外での利点は以下です。
・1UのSpaceとEnter
・スタビ絶対使いたくない
・かっこいい(当社比)
スタビを使いたくないことと1Uにしたかったことは利益が合致していたので迷わず採用しました。後はハッピーな配列に少し近づけてかっこいい(かわいい)見た目を目指しました。
GL516互換ではない、完全オリジナル(?)のキーボード設計は初めてだったので、キーマトリクスや配線になかなか苦戦しました。
配線ミスの探し方もわからないので、ダメ元でツイッターにてレビューしてくださる方を探してみたところ、まさかのNishio Takeshiさんに配線のアドバイスを頂くことができ、めちゃくちゃビックリしました。Jonesの設計データや設計理念からは様々な知見を頂いていたので、まさか直接本人から話しかけていただけるとは夢にも思わなかったです。
その後はファームウェアの完成まで一応できたのですが、例によって例のごとくお金がないので発注することができず、細かいアップデートを現在でも続けています。
アップデートと言ってもそんなに凝ったものではなく、ベゼルを広げてアクリルをFR4プレートの間に挟めるようにしてみたり、発注しないうちにProMicro、コンスルーの入手難度が爆上がりした結果、マイコンをXiao RP2040に変更したり、ちょびちょび手を加えてます。
ちなみにWatercressは日本語で「クレソン」です。
Watercress45_v2
無印も発注していないのになんとv2が設計されました。
理由は単純明快。お金がないのです(しつこい)。
キーレイアウトの変更点はそんなにありません。しいて言えば左右下含めAll 1Uとなったことでしょうか。
キーボードとしてのアップデート点としては、ケースがついてガスケットマウントになりました。
しかしv2の設計が終了した後、無印のマイコンが変わりやがったので(誰のせいだよ)、Xiaoに対応させるのと同時に、無印のPCBをそのまま使えるように今後仕様変更する予定です。
ケースの素材は3Dプリンター製を考えて設計しています。と言うより金属ケースの設計が複雑すぎて途中で訳解んなくなっちゃったんですよね。(仮にも機械系の学問は多少修めているのに......)
頑張れば工場に小言を言われる程度のものはできそうなんですが、もう少し経験(と資金)を積んだらまた挑戦したいですね。
Watercress45_v3
無印を設計しないまま幾月もの時がたち、v2を設計するには飽きたらず、v3の設計がされました。
足りない頭をフル回転させて、Tester88の頃には机上の空論で終わってしまったガスケットマウントの設計もv2でなんとか完成させましたが、私の力量ではデザインをこることまでには至りませんでした。
Masroさんや、AI03さんのものまでとは言わずとも、私もケースデザインに多少なりとも工夫を入れてみたくなったので、設計してみました。
キーレイアウトはv2と同じく無印のAll 1Uバージョンです。
v2の時点で実は諦めていた目標がありました。とは言ってもケーブルコネクタをキーボードの中心に持ってくるということなのですが、Wartercress45自体が偶数行であるがために、見た目をスマートにこれを達成することが私の力量では難しかったのです。
というわけで、v2で諦めたコネクタの中心への移動と、デザイン面での強化を主軸に置き、v3の設計をしました。
お手軽にデザイン性を向上させようということで、ケースの一部にアクリルを使ってみることにしました。上画像の赤線はそういうことです。
v2では設計当初にスイッチプレートやPCBにスリット(スリット好きねぇ)を入れようと考えていたため、LEDを入れることを諦めたのですが、(結局その後スリットは排除されます。)v3ではケースでもLEDをつけてやろう!とおもい、この考えに至りました。
また今回の目標である、コネクタの中心出しですが、ドーターボード(以下、娘板)を使うことで解決しようと思います。
v2でもできそうじゃんと思ったそこのあなた。そうです。v2を設計しているときの私は娘板の存在など知りもしなかったのです。
さて、ここで私は娘板に関する知見を集める中で、PCBと娘板を接続するケーブルとコネクタを探していました。
通常は上画像のような薄いフラットケーブル(リボンケーブル)を使用するのですが、何分入手性が私にとって高くなく、仕方なく秋月電子か千石電商にて販売されているものから探すこととしました。
最終的には上画像のものを使用することになりました。
しかし、電子工作界隈の中では比較的小さい部類のケーブルとコネクタですが、キーボードケースの中ではかなりのスペースを専有します。
L字コネクタを使用してもなかなか取り回しが難しく、設計中最後までこの大きさに振り回されました。
もはやキーボードの娘板とは思えない大きさをしています。もっと私に先を見すえた設計をする力があればうまく小型化できたのでしょうが、かなり難しかったです。
また、上画像を見ればわかるのですが、今作ではマイコンをXiao RP2040とし、娘板にマイコンを設置しています。導通の安定性等問題は少なからず微妙にありましたが、試験的な意味も含め設計してみました。これも娘板の肥大化に一役買ってくれていますね。
ケースの側面に沿うように彫られている溝はケーブル誘導用のものです。
中心の穴はもちろんウェイト用なのですが、今回はこのウェイトも少しこだわっていて、ここにもアクリルを使用します。これによりPCBが後ろから透けて見え、かなりイカスんじゃないかと思いまして。
といっても元ネタと言うか参考元があるんですけどね。
このキーボードに感銘を受けてこのような構造を取ってみました。
v2ではガスケットマウントでしたが、このような構造にしたため、打鍵感にステータスを割り振ろうとも、PCB下にフォームを詰められないことから、トップマウントにすることとしました。LEDの光もなるべくいろんな所に広げたいので、このほうが好都合です。
ケース上側とアクリルでスイッチプレートを挟み込んでいます。娘板がかなり大きな場所を取っていることから、PCB下のスペースがかなり専有されてはいますが、全体の高さは一般的なケース付きカスタムキーボードとほとんど変わりません。
参考までにZoom65と比べてみましたが、v3の方が2,3mm高い程度です。
最終的なデザインですが、ケースであることの利点が活かせず、積層ケースのような人によって結構好みが分かれる感じになりました。これでも一ヶ月近くはデザインに悩んだ結果私がモデリング可能な範囲で設計してみたのですが、かなり力不足を感じざるを得ない結果となりました。
とは言え、個人的には結構満足できるクオリティにはなったので良かったです。
実は設計開始直後はこんなに左右のベゼルを広げる予定はありませんでした。原因は例によって例のごとく私の設計の経験不足によるものなのですが、致し方ありません。
コネクタの大きさが当初予定していたよりもかなり大きく、コネクタの関係から上下方向にベゼルを伸ばせなかったことから、左右に大きくPCBが肥大化しました。
その後色々試行錯誤してみましたが、左右で2,3mm程度しか小型化できなさそうだったので、諦めちゃいました。申し訳程度に開いた大きなスペースにはダイオードを固めておいておきました。かっこいいですね。
これ今書いてて思ったんですが、娘板の方を肥大化させればかなり左右は詰められそうですね。今後のアップデートに期待です。(するとは言ってない(というのも、デザインを後から変更するのがなかなか厳しいのと、結構今のデザインが気に入っているから(言い訳)))
Watercress45x
Watercress45のXスイッチバージョンです。Xスイッチが初めて日本で発売が開始されたときにノリで設計したものです。
もちろんですがレイアウトは無印のAll 1Uバージョンです。
Xスイッチのキーキャップが充実してきたら作ってみたいですね。
Watercress53gl
Watercress45のGL516互換バージョンです。
Watercress45は左右幅が12Uなので、GL516互換ケースにそのまま乗せるとベゼルがかなり広くなってしまうので、左右に8キー追加しています。
\(^o^)/ ←これみたいで結構かわいいですよね。GL516ケースを手に入れたら作りたいですね。
Watercress53glのロゴはまだないので、そのうち作ります。
Watercress37
Watercress45のいわゆるQAZ配列と呼ばれるものバージョンです。
30%キーボードに近く、自分の中でまだキーマッピングが確定していないので、具体的な設計には至れていません。(例えば上の画像で言うとTabがない)
Watercress49
Watercress45のアローキーが付属したバージョンです。右下の一部のキーが削られてアローキーとプラスで2キーが追加されています。
なかなか可愛いですよね。かなり実用性が高そうですし、Watercress45がそのまま50%キーボードにアップデートした感じでしょうか。
こちらも現在はまだ構想段階で設計は止まっていますが、上項の37や当49、後の57と67を作り分けられる基盤のような存在となる、Watercress Baseが作れれば、キット作成者が自身でレイアウトを選んで作ることが可能となり、コスト面や技術的面白さ(自己満足)といった部分でかなり楽しそうだなぁ......と今書いてて思いました。(供述)
ここに書いてしまったからには設計しないとですね!(追い込み)
Watercress57
こちらは単純、Watercress45のテンキー付きバージョンです。Ice Candyオマージュとも言っていいかもしれません。
度々論争が巻き起こる、「40%にテンキーを加えて扱うくらいなら60%使えよ!!!」といった過激派の皆様に怒られそうなレイアウトですが、私は40%キーボードのその可愛さ故にこうして設計を大量に行っているので、普通に利便性はほしいです()
一体型のキーボードでテンキーを左側に持ってこれるのは自作キーボードの強みですね。
Watercress67
Watercress45にアローキーとテンキーとファンクションキーを加えた色々ましましなキーボードです。
40%版の1800レイアウトって感じでしょうか。可愛いですね。
設計理念は49や57と同じ感じです。67のテンキーが右側にいるのは単純に見た目がいいからですね。
風呂敷を広げに広げまくったWatercressシリーズですが、すべて発注して頒布までしたいと考えています。尚いつになるかは未定です。
Aromaticus45
Watercress45のGrin配列バージョンです。
ここでHerb Keyのキーボードの名前のつけられ方の簡単な説明ですが、前項までのWatercressシリーズは基本的にはJones配列そのままのものにキーを付け加えていっていることから、基本となるWatercressの名前は受け継がれて、キー数によって後ろの数字が変わります。
対して本項のような物理配列が大きく変わるようなものは基本となる名前が変わります。ややこしいですよね。私以外誰も、どのキーボード名がどれかなんて把握できていません。
キーレイアウトはこんな感じです。わけわからないところにアローキーが置かれてますがお気になさらず。
時系列的に言えば、Watercress45の無印に次いでこれがオリジナルのキーボードというカテゴリーでは二作目ということになります。
そんな経験の浅い中でGrin配列などと設計の難しい配列に手を出したもんですから、かなり苦労したのを覚えています。そのせいかLEDが他ではついているところ、Aromaticus45のみついていないんですよね。
このキーボードも基本的にはJones配列に習っています。Bを両手で押しやすいよう工夫したり、Jonesの設計理念からはそんなに崩れることなくGrin配列を実現できたのではないかと感じています。
ロゴはすべて私が手書きしたものを、沼に沈めてくれた知人がディティールアップ+文字入れをしてくれているのですが、毎度センスが高く感謝しています。
このキーボードもそのうちXiao化させたいです。ファームウェアがWatercess45と一緒にできるので楽ですね。
Aromaticus45のケースもそのうち設計したいです。
ちなみにAromaticusは日本語で「アロマティカス」です。
Coleus46
Watercress45の左右分割バージョンです。
特徴としては、左右を三本のTRRSケーブルで接続することでマイコンを一つで左右接続することを可能としています。すでに頒布されているものでは同じ特徴を持つのは、まーびぃさんのAlico48ですね。
本家Jonesにも、一体型だけど左右分割のように使えるNishio TakeshiさんのNoraというキーボードがあります。Noraほどかっこいいキーボードを作ることはできませんが、Coleus46では見た目をよくするちょっとしたことを仕込んでます。
これだと少しわかりにくいですかね。
上画像上部の、キーボード上面から見える位置にダイオードをずらりと並べてみました。本来必要数である46個だと、三列できれいに並べれられないので、二個ほどダミーのダイオードが設置されています。
イメージは堕落猫さんの山田格子です。
Coleusの花をイメージして書いたロゴですが、いまいち何かわからないので某千葉k......県のキャラクターみたいにも見えますね。
ちなみにColeusは日本語で「コリウス」です。
Coleus52
Coleus46に親指クラスター2キー+ロリコン(or Joystick)+OLEDなテント&チルトパームレスト付きのケースモデルです。
親指部分を"エルゴノミクス"な感じで湾曲させた、Coleus46のケース付きアップデートバージョンになってます。
パームレスト部分は手の形状に合わせて親指下が凹んでいる形状にしたいと考えています。
ジョイコンを搭載したキーボードがまだまだ少ないので、なかなか知見が集まらず、ファームウェア上で動かすのが個人的に難しいので、未だ設計は進んでいません。ただケースの方や、ジョイスティックをロリコンとチェンジできるような構造は考えているので、今後に期待です。
上の落書きどおりな造形ができれば、かなりかっこよくなりそうなので、楽しみですね。(お前が設計するんじゃい)
Neem46
Watercress45にOLEDとロリコンを加えたAlice配列バージョンです。
Alice配列にしたことによって見た目も機能性もかなり上がったように感じます。
このキーボードを作る中で斜め配線の経験が得られるだろうと四苦八苦して最終的に配線の美しさを捨てた記憶があります。
以前ちらっと、Watercress45、Aromaticus45、Coleus46、Neem46の中で人気投票(ぷちIC?)をしたことがあるのですが、割とダントツでNeem46が人気でした。
最近トレンドなトラックボールと組み合わせたモデルなんかも設計できたら楽しそうです。
ちなみにNeemは日本語で「ニーム(インドセンダン)」です。
Comfrey77
Watercress45のGL516ツメツメバージョンです。(というよりもはやJonesのGL516バ-ジョン)
65%や70%に匹敵するキーの量です。左右下とかキーマップが余っちゃってますね。
これほどの量の1Uキーキャップセットなんてないよなぁとか終始思いながら設計をしていました。
このキーボードもTester58同様、発注~動作確認ができていませんが、沢山の人に協力していただいたので、なんとか発注直前までは持っていくことができました。
もし興味(度胸)がある人はぜひ作ってみてください。
Sage32
Watercress45の30%バージョンです。
これもまた、自分の中でキーマップが定まっていないので、構想段階に過ぎません。
実はまだ本格的な設計をしていないにも関わらずv2案が出ています。
ちなみにSageは日本語で「セージ」です。
Alpinia70(没)
Aromaticus45拡張版です。
Grin配列は中央が沈んでいるだけなので、左右部分を膨らませたらより打ちやすくなるのではないかと思い構想した結果、あまりにもデカくなりすぎ、All 1UのComfrey77の二の舞いになったことから没となりました。
ツイッターではエイプリルフールネタとして流させていただきました。成仏してクレメンス......
ちなみにAlpiniaは日本語で「アルピニア」です。
更にちなむと月桃の学名はAlpinia zerumbetです。
Cornelish
Corneliusが欲しかったのでアクリル積層真鍮プレート版のCornelius、Cornelishを設計しました。
特徴は以下のとおりです。
・Corneliusから少し改変したキーレイアウト
・アクリル積層真鍮プレート
・全高21.6mm
・All 1U
上画像それぞれの層のスペックは以下のとおりです。
・5mm アクリル
・2mm 真鍮
・3mm アクリル
・1.6mm FR4
・5mm アクリル
・5mm アクリル
バックライト(BL)とアンダーグロウ(UG)を上画像のように配置しています。
名前の由来はCorneliusと英語で〇〇っぽいをあらわすishからきています。
OME001
SCP-1000-JPをテーマにしたキーボード、OME001です。
いわゆるファンアート(?)的なやつです。
Jones配列を踏襲しながら、いままで(All 1U)よりかは比較的そろえやすいキーでレイアウトを組みました。
バックプレートやスイッチプレートにちょこちょこネタを仕込んであります。
イメージはhsgwさんのlainです。
以下にちょこっとバックプレートの画像を出しておきます。
限界技術鍵盤 - Limit Technology Keys
私を沼に沈めてくれた知人、佐藤氏(Twitter : @sato_jayo)と私で活動している、自作キーボードサークルです。限界技術鍵盤では「技術的限界への挑戦」をコンセプトとして、これまでのキーボードにはなかった機能や、使われてこなかった技術を搭載したキーボードを設計していく予定です。
この項では、その限界技術鍵盤(Twitter : @LimitTechKeys)名義で設計、製作しているキーボードを紹介します。
Chervil8OR
まずは簡単なものを発注して自作キーボードの基本を知ろうってことで設計から発注、組み上げまでを行った、Chervil8ORです。
ORはOLEDとロリコンを表わしています。
私個人としては、初めて自設計で発注したキーボードになります。やはり発注してこそわかることは多いですね。いい経験になりました。
こちらのキーボードもGitHubにてデータを公開しているので、よければ作ってみてください。
ちなみにChervilは日本語で「チャービル」です。
Santolina9
遊舎工房でおこなわれた、meishi2展に参加するために設計、制作した名刺サイズのマクロパットです。
Xiao RP2040を使用した、Grin配列のかわいいやつになりました。
佐藤氏と私フェンネルのロゴ。加えて限界技術鍵盤、進捗報告鯖、Herb KeyとSantolina9のロゴ。かなりてんこ盛りな名刺になりました。
実はこの名刺で当時発売したてのXiao RP2040でLEDをつけようとその試作基板にしたかったのですが、私が普段なら絶対しないような回路ミスを犯しまして、見事にLED部分は没となりました。
この後こいつは大福さんのmeishi2展の行ってきました動画や、海外のKeyboard NEWSに載ったり、自作キーボードカレンダーの表紙に載ったりと様々な場所で活躍しました。
ファームウェアの開発を担当した佐藤氏のコメントもあるので、是非以下のリンクから彼のブログを見に行ってみてください。
ちなみにSantolinaは日本語で「サントリナ」です。
Nigella40(没)
トグルスイッチと7セグメントLEDで面白いことをしようとしたキーボードです。
アクリルできれいに見た目を整えなかなかイカしたキーボードになる予定でした。
没になった理由としては、7セグメントLEDをまとめて動かすドライバーがなかなかうまく動いてくれなかったことですね。今後も物を変えたり環境を変えたりすればうまくいくかもしれないので、試してみたいですが、Nigella40の意思を継ぐもの(後述)が現れたので、現在は没キーになっています。
ちなみにNigellaは日本語で「ニゲラ」です。
Chive48
プレートにて高さを変え、テント角をつけて半立体とし、様々なセンサーやモーターを取り付ける予定のボードです。
温度計や湿度計、CO2センサーや環境センサーなんかをつけてみたいですね。
上画像の歯車のようなものは歯車です。某マザボのようにくるくるする予定です。しかし、現在は自作キーボードに搭載するほど小さくて扱いやすいモーターを見つけられていないので、まだ構想段階にあります。技術的には不可能ではないと考えているので、今後に期待ですね。(お前が設計するんじゃい)
ちなみにChiveは日本語で「チャイブ」です。
Echinacea110
磁気ポゴピンを使用することによってレイアウト変更を可能とした30~100%キーボード、Echinacea110を設計しました。
使用可能な合計レイアウト数は48です。
本ブログの最初の方で紹介した、KoktohさんのBrownSugar Flexに触発されて設計したキーボードです。
各モジュールは磁気ポゴピンで接続され、スムーズな付け外しが可能です。
また、「全てつなぎ合わせたときのキーレイアウト」画像のファンクションキー列と数字列はそれぞれモジュールとして分かれますが、ファンクションキー列のみを本体モジュールに接続することも可能であり、そのときは保存されたファンクションキーのキーマップが適応されます。
同様に、同画像3キーのモジュールとその上の機能キーモジュールもファンクションキーと数字キーの関係と同様の関係性を持ちます。
また、左右のテンキーモジュールは取り外してマクロパットとして個別に使用が可能です。
大体のデザインはこんな感じです。
マイコンはメインでラズパイピコ、サブでXiao RP2040を使用しています。
ピン数に対してキー数がちょっと多いので、ioエクスパンダを使用しています。
Nishio Takeshiさんが確立させた、総当たりマトリクスを使用すればもっとたくさんのキー数に対応させられるのですが、モジュールをとり外した時の、安定性について不安が残ったので、このような形を取っています。
資金さえ集まればすぐにでも発注できる体制は整っています。(磁気ポゴピン一台分だけで10kする......)
Dill44
佐藤氏レイアウト考案のアクリルキーボードです。
機能としては、外周にLEDテープを貼ることで、一見何も見えない特殊な加工がされたアクリルの表面に模様を浮かび上がらせます。
持ち手がついてます。
現在はまだ、アクリルの特殊な構造についてその特性とキーボードの親和性について考慮中であり、本格的な設計には至っていません。
Tarragon40
Nigella40で没になった7セグメントLEDのを使用して、物理的な鍵を刺して回さないとキーボードが使えない、キーボードを構想しています。
7セグメントLEDと砲弾型LEDでタコメーターのようにkps(キー・パー・セカンド)(一秒間に何キー打ち込んだかの指標)を表示させる仕組みです
他のキーボードと合わせて未だ様々なものを考慮中なことに加え、開発に時間がかかっているため、未だ構想中となっています。(まあ要するに構想してるキーボード多すぎて手を付けられてない)
今後に期待していてください。(急に没になっていろんな案と統廃合を繰り返すかもしれません)
最後に
ここまでダラダラと今年一年、自作キーボードに触れて学んだことを生かして設計をしてみたり、様々なキーボードに関する知識を深めたりしたことを書いてきました。
このブログの半分は今後の活動に向けて、私自身の目標の備忘録だったりします。
こんなに長いブログを最後まで読んでくださってありがとうございます。
来年以降も自作キーボードを楽しんでいきたいと思っています!
ありがとうございました!
このブログはZoom65とPistachio_ver2で書きました。